本格的な雨の中、
次男を先に送り出し、
後から追いかける。
機嫌良くバス停に立っているのを
見届けた後、
来た道をそのまま戻るか、
カフェに寄ろうかと一瞬迷って、
結局ひとり朝活することに。
おろしたての長靴で
靴ずれもしてたしね……。
と理由付けてはみたけれど、
明るく見晴らしの良い店内で
頭を空っぽにしたかったのだ。
この時間帯はお一人様率が高く、
適当な賑やかさ。
とても居心地が良い。
自分の周りで起きている
いろいろなことに意識が向くと、
翻弄され、心は千々に乱れる。
そんな時でも
自分の深いところを思い出し、
そこに留まってみる。
嵐の海であっても、
その下には緩やかな海流が流れ、
激しい風雨に影響されない世界が
広がっている。
その世界を拡大していくことで、
自分から見た世界は
より鮮やかで豊かさを増していく。
……そんな輪郭が
ぼんやり浮かんできた朝だった。