図書館から上限ギリギリで本を借りてきては、
エアコンが効いた家の中で貪るように読んでいる。
その中の一冊、やましたひでこさんの
『ようこそ断捨離へ』の中にある一節が心に突き刺さった。
ある家庭の主婦が、発達障害かもしれない息子さんのために
セミナー参加しようとしたものの、
ご主人の理解を得られず大喧嘩した時の息子さんの言葉。
「ねえお母さん、どうしてお父さんが怒るか分かる?
お母さんは信頼されていないんだよ。
じゃあ、どうしたら信頼してもらえるか教えてあげようか。
それにはまず、お母さんがお父さんを信頼すること。
お母さんとお父さんには信頼関係がないんだよ。
信頼されていたら、お父さんはどこへだって行かせてくれるよ。
(中略)
お母さんの心の中のは、「信頼する」っていう宝箱がない。
これは土台になる大事な宝箱だから、
本当は子供のうちに手に入れるものなんだけど、
お母さんは持っていない。
だから神様が上から見てて、ああこの人は大変だなあって思って、
守るために僕を来させた。
僕はお母さんを助けるために、ここに来たんだよ。
(中略)
お父さんはお母さんに試練を与えるために結婚した。
お母さんが信頼っていう宝箱を手に入れるためにね。
とにかく、まずは『信頼』をゲットしないとダメ。
でないと次の宝箱は手に入らないよ。
お母さんは、今まで、嬉しさとか楽しさとか、
いくつかの宝箱をゲットしてきたけど、
ここから先に進むには、信頼の宝箱が必要なんだよ。
人生はね、いろんな宝箱をゲットしていくところなんだよ。
(中略)
お母さんとお父さんが信頼しあって、幸せでいられたら、
そのアスペなんとか、なんて吹っ飛んで、全然心配ないのに。
「信頼」
まさに自分が取り組んでいることだ。
自分を信頼する。
自分の中に浮かんできたことを信頼する。
自分の人生を信頼する。
目の前の夫を信頼する。
日々確実に成長している息子たちを信頼する。
私や夫、息子たちに関わってくれている、先生方や友人たち、
福祉関係の方たちなど、すべてを信頼する。
何があっても大丈夫だと信頼する。
信頼することを信頼する……。
信頼の領域が広がれば広がるほど、心配する隙間がなくなっていく。
自分と周りを信頼で満たすことで、心配が気にならなくなっていく。
まだまだ揺らぐし、きっとこれからも揺らぐだろうけど、
あの世に行くまでに、信頼の宝箱を一つでも多くゲットして
冥土の土産にしたいものだ。
信頼に勝る宝なし。