今月は、いろいろな節目が一気にやってきた。
3人の息子たちが、それぞれ卒業を迎え、私たち夫婦は結婚20周年を迎えた。

その記念として、子供が生まれて以来初めて、夫婦水入らずで一泊旅行をしてきた。

旅館の広い客室に、ポツンと2人きり。
互いの間に流れる空気感は、まるで老夫婦のような穏やかさ。
長年の間、大波小波に揉まれ、波しぶきをざんぶりとかぶり、嵐の中の難破船だった時もあった。しかし、月日を重ねて自然と育まれていった私たちの在り方は、春風にさざめき光を反射している、深い青をたたえた海のようになぜかのどかだった。
私の人生ってこんなはずじゃなかった、と絶望していた当時の私に伝えたい。
まずは自分を取り戻せ。
すべてはそこから始まるのだから、と。
今までのあれこれは、
きっとその鍵を手に入れるための出来事だったのかもしれない。